Webが登場して以来、ネットサーフィンという言葉が生まれ様々なWebページを見て回れる程度の数しかない時代から今や人口以上の数のWebページを見て回るのは不可能となり、ブラウザのブックマークも単なる履歴となりさがっています。
その不便さを解消するために考えられたのがRSS(アール・エス・エス:Rich Site Summary)で、は2000頃には存在していたかと思います。当時ブラウザの大手ネットスケープ・コミュニケーションズ(Netscape Communications)がXML形式でサイトの要約、特にブログやニュースを簡単にチェックできるようにと始めたで低速回線下では要領よく情報収集ができてそれなりに便利でした。特にRSSリーダと呼ばれるものは各サイトのRSS情報を登録するといちいちブラウザでURLをブックマークから探さなくても一覧表で表示されるので非常に便利でした。海外ではaggregatorとも呼ばれています。その後回線速度が高速化し大量のデータ表示もストレスが無くなり、SNSなどの普及で利用されることは少なくなり、2013年にGoogleがRSSリーダから撤退したことを機に各サイトもRSSよりもSNSへ移行してしまい大幅に数が減ってしまいました。同時期にまとめサイトが流行っていたこともあるかもしれません。ただ、自動収集のまとめサイトには著作権侵害ではないかとの声が多くなり今は下火になっています。そしてRSSも記憶の彼方へと遠ざかっていきます。唯一の代替え手段としてGoogle アラートもある程度は便利なのですがピンポイント過ぎる感があります。
最近SNSも増えFacebook、Twitter、NoteやYouTubeと色々氾濫すると誰か纏めてくれないかなと思っていましたが、自分の都合のいい記事だけ集めてと都合の良い合法のまとめサイトがあるわけもありません。イライラしていた時はふと昔有ったRSSを思い出しました。RSSはサイト自体が情報を発信しておりまとめ内容もサイト自体であるため著作権侵害には当たりません。そこで、もしかしたら使えるかなと調べてみるとRSSの配信をやめてしまったサイトもありますが、今でも多くのサイトでRSSを配信していました。そこでRSSリーダでは何がいいかなと調べるとFeedlyが人気だと知り試してみましたが、見たいページのRSSが表示できないことがたびたびあり、できるものもあるけど見たいものが見られないのでは使う気が起きません。
エンジニアであれば欲しいものは作ってみるかとなりFeedlyで表示できない理由も調べてみるとかなり混沌としていました。
RSSのデータ形式は
RSS 0.9
RSS 0.91
RSS 1.0の系統
RSS 0.92 から RSS 2.0 の系統
Atom
と多様ですが、RSSを発信している側も規格準拠で完全にルールを守っているわけでもなく特にブラウザベースで表示するにはタグが邪魔だったりして意外と表示する事が大変でした。例えばnoteの記事はRSSで読めます。RSSアイコン(WiFiマークが右に45度傾いたようなマーク)をクリックするとXML形式のデータが表示されます。具体的には<description>タグ内では概要を記述できますが<![CDATA[で始まると好き勝手にHTMLで内容を記述できるので統一したフォーマットで表示したいこちらにとっては迷惑です、特にタグが「/>」で終了するタグはXMLではないのでXML解析でも時々邪魔になります。また、好き勝手なタグ名も多いようで、例えばblogサイトで有名なnoteではイメージへのリンクが<note:creatorImage>と独自の名称が使われており個別対応が必要となります。などと愚痴をこぼしながらコードを作成しました。
仕組みやコードがある程度決まれば実際に動作する環境が必要になります。仕事ではAzureなどを使っていましたが個人的に始めるのであれば安めのレンタルサーバで人気があるところ、独自ドメインも使えると嬉しいなという事で、今回はXserver上で作る事にしました。日頃Azureで開発していることもあり.net環境ではない素のサーバで開発となり開発環境から検討も必要です。RubyやPythonもありますが昔から使われ簡単に記述できるのでPHPにしました。データベースもMySQLが使えるので簡単にデータをコントロールできます。という事で開発を開始して屈折2ヵ月出来上がったのがこちらです。
http://webchecks.net/index.html
http://webchecks.net/rss/index.php
その後チェックリスト機能も追加したのでWebChecks.NETとして公開しているので使ってみてください。
RSSはこちらから探せます。
朝日新聞RSS/RDFについて
https://www.asahi.com/information/service/rss.html
YAHOOが配信しているRSSについて
https://news.yahoo.co.jp/newshack/information/yahoorssurl.html
YouTubeが配信しているRSS
https://www.youtube.com/feeds/videos.xml?channel_id=ここにチャネルIDを入れる
企業のチャネルでは表示されないことがあります。
https://www.youtube.com/c/WIREDjp
その場合は、ブラウザで右クリックして「ページのソースを表示」を選択し、ctrlとfを同時に押して検索ボックスを表示させ、channel_id=を検索すると、=の先にIDが表示されます。
Blogサイトのnoteでは
https://note.com/クリエイターの名称/rss
note自体にフォロー機能やスキ機能があるのですがまとめてみたい場合にはRSSが便利です。
今まで遭遇したRSSで自分に必要なページは対応しましたがもしかしたら独自仕様で表示できないことがありましたらご一報ください。もしかしたら対応できるかもしれません。やはり自分の都合の良いように作成したので便利で満足しています。
ウィキペディアのRSS
https://ja.wikipedia.org/wiki/RSS
freedly
Googleアラート
https://www.google.co.jp/alerts
今回作成したRSSリーダ